Panthalassa: The Music Of Miles Davis 1969-1974
昨今で“リミックス”と言ったら原曲のイメージを止めない様な、明らかに余計な音を後から付け加えたものや、音像を著しく改変したものなど、もはや“リコンストラクション”(再構成)と言いたくなるようなヒドい出来のものも少なくないのだけど、この盤をそういう類のものと一緒にしてもらっては困る。簡略化して言うとビル・ラズウェルはマスター・テープにあった演奏のストラクチャーに大きく手を加えるのを避け、トラック一つ一つを丁寧に磨き上げ、そして(これがもっとも重要なのだが)エレクトリック・マイルス期のエッセンスの部分のみを抽出するかの様に今の耳で聴いて分かりやすい部分をシームレスに繋いでダブの様な処理をしている。結果提示されたものは、マイルスの“スピリット”をリマスタリングした、とも呼びたくなる本当に素晴らしい仕事。マイルスが生きていたらどう感じたかは気になる所だが、オリジナルをよく知っている私にも好感が持てたし、やはり凡百のリミックスものとは一線を画す1枚だと思う。同種の作品にボブ・マーリーやカルロス・サンタナのカタログもあるのでそちらも必聴。 Panthalassa: The Music Of Miles Davis 1969-1974 関連情報
ビルラズウェルって、もろにミュージシャンしていると思いますね。プレイもサウンドメイキングも。これはヒップなことをやっているようで、凝り性のミュージシャンが作ってしまいましたオタクな一枚という感じが僕にはします。ジャックディジョネットとトニーウィリアムスのドラムがいいですね。彼らのこういうプレイが聴きたかったんだよね、とビルラズウェルが思ったのかなと、そう思わせます。また、オープニングから終わりまでメッセージが言葉で語られていたり、覚醒しろ、今お前は寝ているだけだとチャカカーンが歌う"The Essence"が音楽と絶妙にマッチしている。SFちっくというより、もろSFで、素敵です。サイバージャズ。 フューチャー・2・フューチャー 関連情報
うん、なかなか面白い。もう少し漫画部分があってもいいかもね。 酒のほそ道 宗達と飲みたい極楽ビール 関連情報