小熊秀雄の名前をはじめて知ったのは、NHKラジオの「ラジオ文芸館」で、彼の童話3篇の朗読を聴いたときである。いつもなら、ラジオを聴きながら眠ってしまうのだが、このときばかりは面白くて3篇を最後まで聞きとおした。いずれも、やや残酷なところのある話だが、考えてみればグリム童話でもアンデルセン童話でも、必ず残酷なところがある。
時代的に古い作品なので、表現に「きちがい」などの差別用語が頻繁に現れるが、当時の時代背景を考えればやむをえない。十分、大人の鑑賞に堪える、大人のための童話集である。
小熊秀雄童話集 関連情報
戦前の、漫画の台本。
非科学的でもないが、科学的にめちゃくちゃ。そして、楽しい。
昭和40年頃の漫画もこんな感じだった。
当然、絵が無いが、文字だけで読んでもそれなりに楽しい。
小熊秀雄全集-22 火星探険—漫画台本 関連情報
以前から小熊秀雄に興味感心をもち、様々な本を探していたところこの本を見つけ購入しました。
小熊秀雄の人物像や年譜など詳細に書かれており、一層小熊秀雄に興味をもつきっかけになりました。
しかし、少々値が張っておりそちらだけが気になりました。ですがそれ相応の内容で、とてもよかったです。
海を越える翼ー詩人小熊秀雄論 関連情報
訳者ビナードによって知った作品です。多くの優れた童話と同様に、ただ無心に物語に耳をかたむけていると、主人公のたましいに寄り添う心地になっていきます。訳文は、贅肉の無い、快いリズムを刻む英文です。エッチングによる挿絵が印象的で美しい。J.ロートの「聖なる酔っ払いの伝説」を読んだ時の気持ちを思い出しました。 焼かれた魚―The Grilled Fish 関連情報
小熊秀雄さんの18話の童話集です。
「焼かれた魚」「タマネギになったお話」が特に好き。
後者は、悪魔がやってきた村に
畑仕事にも、お洒落をして出かけるため、
畑に付く頃は昼近くなってしまうという美しくてお洒落な女の子がいて、
悪魔がいたずらして、女の子の髪の毛をむしると
女の子は「いくら着ても、着ても、着れないほど、たくさんの着物がほしい」
と見返りを要求します。
すると、悪魔は女の子を、むいてもむいても下着をたくさん着込んでいる
タマネギにしてしまいます。
お母さんのせりふ
「まあまあ、娘もたいへんしあわせになって、こんなにたくさん衣装を着こんでいるよ」
があっけらかんとしていていい。
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