繊細で、緻密で、オリジナリティーがあって、その上大胆。日本にもこんなミュージシャンがいるのかと。一子さんのディスコグラフィーを見ると、ジャンル横断の見本のようなもので、その時々にいろいろなスタイルのものを創造しておられます。その一つ一つが完成度も高く、刺激に満ちた、わくわくするようなそんな作品ばかりです。最近ではアニメ『ラーゼフォン』の音楽を担当し、もうファンとしてはうれしいやらなにやらで、右往左往してしまいます。ただ、あまりにノンジャンルな活躍をされすぎ、本来の血脈たる「ジャズ」の世界からは、あまりに低い評価しか得ていないようで、それは残念な限りなのです。このアルバムも、一部心ある人々からは絶大な賛辞をもらいながら、それ以上の評価を冠されることはありませんでした。しかし、一聴あれ。目くるめく旋律とリズムの融合。アコースティックピアノトリオと言う実にスタンダードなスタイルで、昨今まれに見る創造性と完成度を兼ね備え、神様「マイルス」にささげて余りある出来に仕上がっています。続編的性格で、好一対をなす『Miles Blend』と合わせて聴いてください。 Miles Away~トリビュート・トゥ・マイルス 関連情報
ラーゼフォンはDVDで見たのですが、印象に残っている音楽の多い作品でした。
このCDBOXはほぼ全体像をつかむことができます。ということは、おそらく多くの人には、意外な音楽であるということです。見ていないと、Jazz的音楽、noise的な作、ヒンデミット的なトーンのもの、ダッタン人の踊り、など多種多様な音楽がありますが、作曲者のカラーで統一されているので、実は逆に安心して聞くことができます。逆に言うと自分の気に入る音楽が必ずあると言っていいと思います。わたしは、好きなものだけをMDに落として(box全体でMD1枚程度の分量です)聞いていますが、時期が変わると、別な曲が聴きたくなり、結局CDを車に持ち込む様になりました。ラーゼフォンを見て、気になる音楽が1つでもあったら聞いてみると良いでしょう、自分が気がついていなかったシーンの音楽に気づくと思いますので、真の意味での音楽のリテラシーが身に付きます。
ラーゼフォン CD-BOX 関連情報
光と闇。 昼と夜。 表と裏。 男と女。 一見ありきたりな要素達も、彼女の手にかかれば全てが根源たる宇宙へと還りつき、再び我々の世界に降り立つ。 軽々しく触れてはいけない。 触れた瞬間彼等は反転し、妖艶にして禍々しい臓物をさらけだすのだから。 『さぁ……召し上がれ。毒など入ってはおりません』 舌なめずりをする彼の言葉を信じるか、或いは―――― 谷山浩子ベスト 白と黒 関連情報
初めに白状しますが、わたしはジャズはしろうとです。
これはいわゆる分類上はやはりジャズなのでしょう。
でもわたしにとってはこれまでの氏の奏でる音楽がすべてそうであったように、
ハシモトイチコという枠でしか括れないように思う。
浮遊感、ピアノのタッチ、ささやき、、、変わりませんね。。
ひさびさに浸れる一枚、という感じ。
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