もう4年前になるだろうか、この本を読んだのは。多少記憶が薄れているところもあるが、覚えている範囲でレビューする。
鉄道会社の表沙汰にならない「裏事情」について面白く書かれているという印象だった。
この本が出版された後、
「社名は絶対明かせない鉄道業界のウラ話」(佐藤充 著)という類似書も出たが、「社名は…」の著者佐藤充さんはもともとネット上で「鉄道業界の舞台裏」を公開していただけに、本書に触発されて出版したんだろうかと思えてくる。
あまり他書と比較してレビューするのも気が引けるがあえて比較しつつレビューしていきたい。
本書、【鉄道噂の真相―現役鉄道員が明かす鉄道のタブー 】のほうは、「社名は…」と比較すると読みやすい感じがした。
なぜかというと、なんだか本書のほうはあまり「読んでて嫌になる」気分にならなかったからだ。
どうしてそう感じたかと言うと、本書【鉄道噂の真相―】のものの言い方。同じことを言うにしても感じのいい言い方と悪い言い方というのがあると思う。本書【鉄道噂の真相―】のほうは「社名は…」のほうよりもその点で「より感じの言い方」をしているように思えたから。
本書【鉄道噂の真相― 】にも「鉄道マニア」に関する記述は出てきた。
「鉄道会社には鉄道『マニア』が多い」と書かれてあったけど、それは「マニアが多い」というよりは「自分の鉄道会社にはこんな『マニアが居たよ』」ということじゃない?と思った。
覚えているなかで一番おもしろかったのは「発射禁止」。
覚えている中である意味参考になりそうだなと思ったのは「女性専用車両」について。
→「女性専用車両」という男性を差別するとんでもないことが起きるようになった根本的な原因ではないか、と思われることにも言及していると感じた。女性専用車両をなくしたいと思っている方にとっては、わずかかもしれないが参考になるかもしれない。
一つ苦言的なことがあるとしたら、
「それを言うと犯罪を助長してしてしまうのではないか?」と心配になることまで暴露していたこと。そういうことは言いたくても言わないでおいてほしかった。私は鉄道会社には入れなかった(不採用になった)けれどそれでも鉄道は好き。そんな鉄道が犯罪に狙われてほしくないから。
おすすめしたいと思うのは、
「鉄道」に関心のある方、「女性専用車両」や「(男性への)痴漢冤罪」問題などに問題意識のある方かな。
鉄道噂の真相―現役鉄道員が明かす鉄道のタブー 関連情報
この手の本は「つらい思いを我慢せずに病院へ行って薬を処方してもらって楽になってください」という感じのものが多いのですが、この本は、そういうことの他に、自分の力でその問題を解決するにはどうしたらいいかについても書かれていてその箇所がとても気に入りました。 電車に乗れない人たち―大丈夫、パニック障害は治るよ! 関連情報