なぜ最終評価が難しいかって。それは原発という事業そのものへの賛否に答えがまだ出せないからだ。これだけ原発への批判本が多く出されていながら、政策決定としては暫定的であれそうでない含みがあるのであれ、再稼働が始まっている。この事実は緊急避難の措置なのか、結局はなし崩し的な再開なのか、まだ実際のところ不明なのだ。だから、斎藤氏の労作への最終評価は難しいと書かざるを得ない。
切り口はお見事。すでに結果が出ている史実から過去を追及していくと、結局はこのような内容になってしまう。本人も気づいているから用心しての接近だ。
人物論としては、木川田一隆、平岩外四、それから一見すると関係が無いように見える総合雑誌の編集長でオーナーにもなった石原萠記。斎藤が接したのは石原のみ。この3人の軌跡を、東西冷戦時代の米ソ対立が日本にも直接的に反映していたとの予断のもとに、労働界をもからませて解明している。多分、暗中模索だったろうが、著者なりの発見もあって、臨場感にあふれている。こういう冴えは、著者の持ち味なのだろう。読ませる。
が、昭和20年代、朝鮮戦争の激戦が続いているところでの占領期の日本の労働運動の評価は微妙である。にもかかわらず、真摯に解明しようとした努力は評価したい。
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東京の汚れた街を象徴しているかのような川。闇の中で、時折フラッシュに浮かび上がる光景。
まさにアンダーグラウンドでカメラと向き合って、たった一人でこんな美しさを体験している人がいる。
ネズミの糞に生えたカビやら、廃油が浮いていたりする水面、
撮る人の手によって下水道がこんなに美しい世界に変わるなんて。初めて見たときは驚いた。
別の人間が全く同じ場所から全く同じものを撮影しても、多分同じ写真にはならない。
写真にはその人の意志、その人が見ようとしたもの、見たものが写りこむ。
写真に限らず、表現されるものとはなんて素直なんだろう。
外界は自分の内側にある世界を映し出す鏡だと、最近の本にあったが、
この写真家は殆どの人が汚さしか感じない対象の中に自己の精神の内にある美しさを見出している。
なんて清らかな人なんだろう。
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