ガイドブックで概説的にバルト三国をカバーしているのは、この本と、「るるぶバルト三国」(こちらは写真が大きくて楽しい。)しかない。どちらも役に立った。最近はリトアニアの南、カリーニン・グラード州(ロシアの「飛び地」:昔のプロシアのケーニヒスベルクだ。)もついでに訪れるツアーも出ているので、ここの情報も2−3ページあれば便利かな?とも思った。
バルト三国は、ハンザ同盟に加盟し、活発な海上交易がおこなわれた場所だったが、周辺の強国に常に侵略されたり、併合されたりの繰り返しで、このあたり、「小史」に歴史地図でもつけるともっとわかりやすいのだけど・・。
A30 地球の歩き方 バルトの国々 2011~2012 関連情報
内容としてまとまってはいるが情報が極端に少ないように感じた。実際に3国分なのにほかのガイドブックの1国分の数分の一の厚さである。
特にエストニアの旧市街については記述すべきことがまだまだあるように思えるが、日本語のガイドブックとしてはほかに同様のものがないので、事前に参照する価値はあるだろう。写真もきれいだと思う。
実際に観光中に私が用いたのは、現地の両替所でもらった無料の地図と無料のガイドブック(いづれも英語、ロシア語、フィンランド語、現地語などあり。日本語はない)で、このガイドブックを上回っている。ただし現地でしか入手できず、配布場所も限られているので探すのに苦労する。この地域では人によっては英語も通じるが、ロシア語が広く通じる。
あと、事前に参照するためとするなら、渡航ルートについての記述が足りない。ヨーロッパ各都市からバルト三国の首都へフライトはあるが、そのほかにもフィンランド、スェーデンからフェリーで上陸することができ、特にヘルシンキ(フィンランド)からタリン(エストニア)へのルートは経済的で、時間も片道一時間半なので現地では有名である。私はこれをフィンランドで教えてもらったが、日本のガイドブックからはわからないので詳細を調べていくとよい。 地球の歩き方 ガイドブック A30 バルトの国々 関連情報
「・・・歴史紀行」というタイトルなので歴史の本だと思っていたが。それぞれの国を作者自身が旅をし、名所や旧跡をそれぞれの歴史的背景を交えて書いているので大変面白く読めた。最近天皇皇后両陛下が訪問された国々であるが、我々日本人には遠い国であるバルト三国を紹介している興味深い本であった。 バルト三国歴史紀行〈2〉ラトヴィア 関連情報
物語 バルト三国の歴史―エストニア・ラトヴィア・リトアニア (中公新書)
出張でこの地域に行くことになったので、勉強のために本書を手にとった。バルト三国はまだまだ日本人にとって馴染みがない地域で、関連する書籍が極めて少ない中、本書はハンディな新書であり、大変重宝した。中身としても、バルト三国がたどってきた紆余曲折の歴史、地理、そしてソ連からの独立以降の新しい政治的な展開などももれなくカバーされており、取り敢えず本書を読めばこの地域についての必要最低限の知識は身に付くようになっている。
とは言え、本書は新書とは言え決して読みやすい本ではないし、面白みにも欠けている。著者はこの地域を専門に研究している学者なのだが、学者であるがためか、新書にしてはあまりにも堅い文体となっているほか、歴史的な事実や歴史的な人名についてもかなり多くを周知のものとして描いている箇所が多いのが気になった。特に人名については日本ではほぼ全く知られていないので、顔写真なり肖像画を使うなどして、より読者に効果的にインプットできるような工夫が必要だったのではないか。
物語 バルト三国の歴史―エストニア・ラトヴィア・リトアニア (中公新書) 関連情報
皆さん、バルト三国って知っていますか。
リトアニア、ラトヴィア、エストニアの国です。
地理的には、東ヨーロッパ、ポーランドの上あたりに位置しています。
日本人にはあまりなじみがないでしょうが、EUにすでに加盟しています。
本書はそのバルト三国について、歴史を中心に説明しています。
翻訳は非常に読みやすいので、すらすら読めます。
歴史はソビエト連邦の独立まで90年代前半までに記述となっています。
知らないことが多かったので、なかなか頭にありませんでしたが、
日本にいてはあまりわからない独立の大切が伝わって非常に楽しく読めました。
ただ、内容が古いので星3つとしました。
バルト三国 関連情報