まず表紙の写真だが1991年春夏コレクション用にアーヴイング・ペンが撮影している。1991年の10月18日から12月8日には、神戸市立博物館において日本におけるジャンニ・ヴェルサーチの芸術としての初めての認知とも言える『ジャンニ・ヴェルサーチ衣装文化展』が行われている。この段階でジャンニは他のデザイナーとは格が違うことを見せつけたというべきだろう。
既に『メデューサ』に代表される彼の作品を象徴するファクターは全て完成していて、実に中身のある見ごたえたくさんの本に仕上がっている。彼の服を着るモデル達を撮る写真家も前出のアーヴイング・ペンだけでなく、ヘルムート・ニュートン、リチャード・アヴェドン、ジャンパウロ・バルビエーリ、ハーブ・リッツと大御所がずらりと並び、ポスター画もアントニオ・ロペス(この人の画風って荒木飛呂彦に似てるなぁ)、ウェルナー、ブルース・ウェーバー、タイェンと凄い人ばかりである。
彼の作る服は間違いなくこういったビジュアルの巨人たちを引きつけて離さない引力を持っていた。ジャンニの芸術を知るに不可欠な一冊である。
Versace: Signatures 関連情報
Mini Bio: Gianni Versace
Raised in his mother's dress shop, fashion was Gianni Versace's family business. His safety pin dress launched Elizabeth Hurley ...
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