エディターレビューに書かれているような「気持ちよく」ということを私は感じなかった。それよりももっと崇高であり、気高く、しかし恐ろしいものを感じた。
この作品はコレッリが生前出版した最後の作品集で、彼は鬱病に苦しんで亡くなっている。その影響なのだろうか、通常我々がイメージする南国イタリア的な楽天さ(ヴィヴァルディをイメージするとよいだろう)とはまったく無縁の緊張感の連続。いやそれ以上にピーンと張り詰められた精神の緊張の糸がいつ切れてもおかしくない状態で、ぎりぎりのところで音楽は演奏されている。それは緩徐部分においてもけっして緩むことはない。そして最後の最後でそれまでの緊張感を一気に爆発させるかのように「ラ・フォリア」のフィナーレを迎える。
いつ聴いても聴き終わったときにはほっとする、恐るべき傑作だ。 コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ 関連情報
このCDを買ったのはシャコンヌを聞くためでした。
シャコンヌには大きく分けて4つのバージョンがあるといいます。
ピアノ伴奏、室内楽伴奏、オルガン伴奏と管弦楽伴奏
「この地上で一番悲しい曲」と言われるシャコンヌを聴くにはこの
メルクスのオルガン伴奏のシャコンヌが最適だと思います。
パイプオルガン伴奏の中で弾かれるシャコンヌは何とも言えない
悲壮感を克服した余裕感のある音に包まれています。
シャコンヌのファンならぜひとも聞くべきCDです。
悪魔のトリル 関連情報