ウィンター・セッションズ
03年発表。かなりハマりそうなプロコル・ハルムの3.や、ちょっと意外なママス&パパスの9.までカヴァー4曲を含めた全11曲による冬をテーマにしたコンセプト・アルバム。
女性ヴォーカルのためサウンド的にはどうしてもルネッサンスが思い浮かぶが、ルネッサンスにジャズ的な要素を加え、よりポビュラリティーを増したような印象がある。フルートやオーボエなどの木管を加えたクラシカルな作風ながら、古臭さを感じさせないモダンな感覚に溢れており、ヴォーカルもかなりの実力があると見た。ルネッサンスのようなサウンドの艶のようなものは感じないので70年代的なプログレ臭は薄いが、実力的には彼女ら以上と断言しても問題がないと思う。大きなホールでこれらの楽曲を聞いたらどれだけ素晴しいだろう・・・と思ってしまうほど本作は結構スケールのデカいサウンドを持っており、チープなジャケットからは想像も付かない佳作だと思う。作風として近いのは2ndの頃のオール・アバウト・イヴあたり。この賛辞が分かる人には特にお薦めしたい。
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クイーン・オヴ・ジ・オーシャン
ケイト・ブッシュのような透明感とシャウト後もしっかり伸びる強靭さを
兼ね備えた歌姫と、マルチプレイヤーな作曲家兼キーボードのダンナの
おしどり夫婦を主体にしたバンドの4作目。(3)など、シンフォニックな
女性版ジャーニーといった感じのバラードが当時某メタル誌で評価されていた
が、(5)などに見られるモロな変拍子多用のナンバーなど、実はプログレ
層からも人気を取れる要素があった。バラード面はむしろエンヤや
セリーヌ・ディオンあたりが好きな一般層にもアピール可能なのでは。
オススメは(7)。ノリノリのヴォーカル、熱いコーラス、めちゃくちゃ
弾きまくるハモンド風味のキーボード、暴れまくるカッコいいギターと、
とにかくアドレナリンが出まくる名曲。
ギター入りのEL&Pも真っ青の内容!
メタルだからと敬遠しないでぜひ御一聴を。
ちなみに当時筆者はCD屋の販促としてついていた付属のハガキを送った所、ラナの直筆サイン入りのジャケットイラストがプリントされたTシャツが
当たったことがある。結構綺麗な字だった。
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「ただいま」から20分のひとりぶんごはん。 (cafeglobe.com presents)
なんだか、イマどきの垢抜けた「アジアごはん」から定番「肉じゃが」まで、幅広く活用できます。そして、簡単&シンプル!! 余計なものが全くないレシピ集です!料理本は、たいていの物には目を通しますが、久々のヒットでした。友達の家で、ごはん会なんて時にも、ハンドバッグの中にすっぽり入る大きさも重宝します。Part2も即買いしました。
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ミラクル三年、柿八年 (小学館文庫)
『強烈☆イジョーシキ大笑乱』(講談社・青い鳥文庫)から実に五年振りに刊行された本書。そこには、その五年間の事柄が記されている。
長編「小説」と銘を打たれているが、実は長編「エッセイ」である。
小説家にとっての出版大不況。かつてSF大賞を受賞し、中学の教科書にも掲載され、TVで連続ドラマ化された著書を持つ著者にとっての出版大不況の苦悩・・・。
いやいや、本書は著者がパーソナリティーを務めたラジオ番組で起こったあれやこれやを、著者お得意のユーモラスで軽妙な文体で綴った長編「小説」ならぬ長編「エッセイ」である。
小説家は書き続けねばならない。
書き続けてください。
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ストーリーブック~テイルズ・フロム・ヨーロッパ・アンド・ジャパン~ [DVD]
シンフォニックハードの歌姫、ラナ・レーンのDVD作品。
1997年〜2003年までのライブ映像を中心に、各楽曲をメンバーの解説つきで振り返る。
映像的には年度によってバラつきがあり、ライブ作品としてのみ考えると物足りないが
日本を中心にブレイクしたこの実力派のシンガーと、バンドのコンポーサーたる
エリク・ノーランダーのコンビによる、このバンドの歴史が俯瞰できて興味深い。
音質の方は非常に良好で、実力者ぞろいのメンバーによる演奏はさすが。
1997年前後の古い映像では、まだ垢抜けないラナの雰囲気も新鮮だ。
古き良きプログレ感覚と、ハードロック要素をシンフォニックなアレンジに包み込み
表現豊かな女性ヴォーカルが歌い上げる、このアーティストのスタイルを
多くの映像とともにあらためて感じ取れる作品だ。
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