公開当時、新宿は武蔵野館に観に行きました。
この映画、日本での売り込み方が大間違いでしたね。
映画の原題は『The Nanny Diaries』。原作本は『ティファニーで子育てを』。
何をどうやったら、『私がクマにキレた理由』などと、そんなトンチキなタイトルになるんですかね???( ̄・ ̄ )
当時から肩すかし感ありありでした。
映画館の内装も含めて「こんな仕事やめてやる!」と思っている社会人デビュー2年目くらいの女の子に向けて作ってあるようなコピーでしたが、
まったくそういうとんでもないバカバカしい売り込み方とはまったく真逆の、立派な超社会派コメディです。
アプローチと映画の内容が『全っ然!!』違います。
この、アメリカの社会問題を扱った映画を思いっきりネジ曲げて日本に伝え、新人OLの悩みにまで落としこもうとする剛腕には、
むしろ、それをやった『20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン』こそ、まさに『ミセスX』じゃないかと思ってしまいますね。(′・_・`)
まあ、きっと社会に出たての女の子達に「『ミセスX』みたいなバカなおばちゃんになんないでね?」というFOXの営業達の老婆心が、
こんな日本での売り方になってしまったんじゃないかと、勝手に僕は合点をつけていますけど。( ̄・ ̄ )
…と、散々悪態をつきましたが、それだけ内容は素晴らしいのだと言いたいんですよ。(^A^;)
最近のアメリカの映画は、貧富の格差が如実に問題になってきているからか、
デタラメなヒューマニズムを振りかざす『物質主義と拝金主義に凝り固まった男』や『女の業を丸出しにした悪意の塊のような権威主義の女』を、
その人間性の薄っぺらさと共に、おもしろおかしく、しかし切実に、コキ下ろす作品が増えてきたような気がします。
この映画のように、このように人が人を管理するなんてあっちゃならないですよ。
未だ、アメリカの南部イズムは脈々と生きているんですね。姿形を変えながら。
別にアメリカじゃなくても、僕も自分の人生でミセスXみたいな人間達に会った事があります。
というかウヨウヨいますよね。リアルな問題として、本当に存在します。(′・_・`)
だからこそ、『半沢直樹』みたいなドラマが大ウケするのでしょうけれど。
彼らは、自分よりポストが下だったり、収入が下だったりする人間を、
人としての格が下だと思っていたり、召し使いくらいにしか思っていません。『本当』に。くどいようですが、『本当』に。
そして、現実問題はまったく見えてはいないのですが、他人を上から目線で見ているのでそんな事には気づきもせず、
ものすごーいレベルが低くて的を得ていない問題を勝手に捏造し、自分が下だと思っている人々をそこに当てはめていきます。
この映画のクライマックスがそれに当たります。
こういうミセスXな人間が、他人を蔑み、いじめながら、『いじめをやめよう』とか言ったり『いじめがなくならない』とか悩んだりするのです。
どんなに凄いキャリアがあろうが、高いポストがあろうが、お金持ちであろうが、関係ありません。バカはバカです。
真っ黒い、ドス黒い性根でも、このような人達は『自分は白だ』と言い張ります。
そのような人間達に、社会問題の何割かは捏造されていると言っても過言ではないと僕は思います。
特に、現場の苦労を知らない人間はこれをやりがちですよね。
どんなに凄いキャリアがあろうが、高いポストがあろうが、お金持ちであろうが、関係ありません。バカはバカです。
人間にとって何が大事か? 何が幸福なのか??
なんか世界中が叫んでいるような気がしますね、特に昨今は。
ですからもちろん、★5つです。(^^)
まあ、ツッコミ所としては、
「そんなに他人様をぶった切れるほど、オメーは世間様を見ちゃいねーだろ??」と主人公に言いたくなる所もあります。
原作の作家さんはね、そこそこの年齢の方なんでしょうけど。
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「プラダを着た悪魔」と「イン・ハー・シューズ」が入っているのがうれしいです!
「私がクマにキレた理由」はスカヨハも好きだし観てみたかったので、この3タイトルだけでも、値段に見合ってるかなと思います!
「幸せのポートレート」と「Shopgirl/恋の商品価値」は観たことがあるんですが、思っていた内容や結末と違ってちょっと驚いた記憶があるので、刺激がほしいときにいいかもしれませんw。
BOXの外装もカワイイですね!女子の好みがわかっているなと思いました!
クリスマスプレゼントとかホワイトデーにもらえたらうれしいですね★
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私の両親は小さい頃離婚して家には家政婦さんが来ていました。まさにこんな感じでした。リアルで体験した私にはただの映画では済まされないほど共感してしまった。涙が出ました
高学歴金持ちに冷酷な人間が多いのは事実
私の母親は子供の学歴ばかり気にしていて、良い大学に行かなかったら「うちの子は失敗作だ…恥ずかしい」「子供なんて見栄をはるための道具なのに」とまで言いました
こんなセリフをどうして平気な顔で言えるのだろう…
言われた方は一生心の傷となって忘れることはないだろう
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スコアを担当したマーク・スオッゾの曲は、CDの最後に1曲のみの収録で、
あとは14曲すべて挿入歌です。
これが意外に軽快で、バリエーションに跳んでいて、面白いです。
マーヴィン・ゲイやオデッセイあたりは有名どころですが、
マダガスカル出身の14曲目のTarikaが新鮮で、アーティストを知るイイきっかけになりました。
1.Marvin Gaye
2.WAR
3.Lilly Allen
4.Fatal Mambo
5.Lisa Stansfield
6.Odyssey
7.Urbam Delights
8.The Hold Steady
9.Simply Red
10.Jill Scott
11.The Main Ingredient
12.Tommy James & The Shondells
13.Joshua Radin
14.Tarika
15.Marl Suozzo
※15曲すべて(ランダムですが)サントラ用公式サイトで視聴できます。
Nanny Diaries 関連情報
スカーレット・ヨハンソン 彼女が愛される理由 (P-Vine Books)
最近、気になる女優の一人になったスカーレット・ヨハンソンについて知りたくてこの本を買いました。「ママの遺したラヴソング」を見て、彼女のアウトローなティーンエイジャーの役が、ジョント・ラヴォルタとガブリエル・マクトと共にとてもいい雰囲気を出していて、すっかりファンになってしまいました。
「のら猫の日記」「モンタナの風に抱かれて」などのスカーレットの子供時代の出演作から、2008年公開の「私がクマにキレた理由」まで多くの作品が、共演者とともに紹介されています。
この本の良いところは、スカーレットのエネルギッシュでセクシーな魅力が、たくさんの写真とともに表現されているところです。映画のプレミアや、トニー賞、ゴールデングローブ賞、ヴェネツィア映画祭などのパーティーでのドレス姿や、家族との写真、ウッディ・アレンなどの監督や共演者とともに映ったたくさんのショットが、彼女がみんなから愛されていることがわかりちょっと楽しいです。
ただ、残念なのは、文章がいろんな雑誌のインタヴューなどの引用が多い点です。本人が書いた本ではないので、仕方ない部分もあると思いますが、次回は本人が著書を出してくれたらいいなあと思います。
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