50インチのプラズマで、バーチャルサラウンドヘッドホンを装着して灯りを消して観た。
すぐに苦しくなってしまった。
「遠近感」「立体感」「人物や物の動き」
細かい粗探しをしてジブリのアニメ作品と比べてしまう。
しかし部屋の灯りを点け、ヘッドホンを外し、PCに向かいながら横目にチラ見するにはなかなか綺麗。アニメでもなく絵画でもないちょっと贅沢なインテリア。
音もヘッドホンで聴くよりテレビのスピーカーでそっと流れる方が自然で良い。
この作品には長編アニメを観るような「気合い」は似合わない。
目的を間違うと高い買い物になってしまうので要注意。
イバラード時間 [Blu-ray] 関連情報
井上直久さんは、スタジオジブリの『耳をすませば』の、主人公雫の描く空想世界の描写を全面的に任された人で、私もこの映画で初めて井上さんのことを知りました。
井上さんのオリジナルの世界・イバラードは、色使いが本当に美しく、吸い込まれそうなくらいに幻想的です。紫や青が基調となっているものが多く、心を洗われる思いがします。
大判のため、お値段は高めですが、買って損はありません。きっと貴方もイバラードのとりこになるでしょう。個人的には、絵に対する井上さんのコメントがなかったのが少し残念でしたけれども・・・。イバラードの本はたくさん出ていますので、初めての方は少しお安い、そちらのほうを買ってみてはいかがでしょう?きっとすぐに別のも欲しくなると思いますよ(笑)
世界はあなたのコレクション 関連情報
ジブリとも縁が深い井上氏が作り出す世界が堪能できます。
イバラードという架空の世界の都市・風景や人々を描いているのですが、
それぞれに設定があるようで一枚一枚物語を感じさせ、観る側の想像力に訴えてきます。。
好きな絵は色々ありますが、特に以下が優れていると思います。
「ジーマの駅」
都市を結ぶ長距離列車のための高架駅。
近未来的な形態の長距離列車と高架線路、下に広がる海、遠くに見える都市とあり得ないほど高く聳える木々。
「上昇気流」
小惑星の集まる谷を飛翔する少女。
この少女が上昇気流に乗っているということでしょうか。
しかし、小惑星がどうして惑星の中で浮かんでいるのか…という疑問も湧きますが、
幻想的です。
「ウミヘビツリ」
小惑星やら大きめの惑星が所狭しと集まった日には大物が釣れるそうで、
大海原の巨大なウミヘビを、これまた巨大な魚に乗った人(子供?)が釣り上げようとしている図。
「借景庭園」
丘から観る遠景として都市とそのまた遠くにある余りにも巨大な塔の数々。
けれど、注釈によると、遠くにあるものほど大きく見えるなどこの世界独特の法則があるようです。
「タニマチ」
高層の都市と高い塔の間を縫うように、長細い回廊が続きます。
まるで騙し絵のように複雑に絡み合う風景。空には小惑星と近未来的な飛行物体(?)。
しかも回廊は大きな構造物に育っていくという設定。
「ニーニャの店」
妙齢の女性がソルマを売る妖しい雰囲気のお店に買い物に行く少女。
秘密の匂いがします。
不思議な世界が満載の画集でした。
イバラード博物誌 関連情報
懐かしい未来。それがこの画家の絵から受ける第一印象です。見ているだけでとても不思議で、だけどどこか懐かしいような、現実の中の非現実という感覚にとらわれます。一度、本を開いてみることをお勧めします。 虹化石の街へ―井上直久画集 関連情報
名前がつけられないほど様々な色が配色された画。
どこからきたのか全く度肝をぬかれる想像力。
井上直久さんの絵画を一度でも見た者は、
もう二度と元の世界へは帰れなくなってしまうのです。
映画「耳をすませば」の回想シーンなどを手がけられたことでも
有名ですが、是非、画集をご覧になってください。
あなたの心の散歩道を、お部屋につくってあげてくださいね。
空の庭、星の海―イバラード博物誌 2 関連情報