モーツァルト:交響曲第29番/C・P・Eバッハ&J・Cバッハ:シンフォニア
アルバムタイトルはモーツァルト曲になってますが、むしろ息子バッハ二人の曲が聴き物かと存じます。大バッハの息子の中で最も才能があると言われたエマヌエル、10歳以上も年の離れたモーツァルトの友人であり影響を与えあったクリスティアン、かれらの音楽を聴くと、モーツァルトの音楽を産み出した土壌の豊かさといふものを思はずにゐられません。
モーツァルトといふ音楽家の時代的必然性と、それによって余計際だつ音楽創作能力の異常さについて考へられる、良い音源です。
モーツァルト:交響曲第29番/C・P・Eバッハ&J・Cバッハ:シンフォニア 関連情報
バッハアンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア小曲集 全音ピアノライブラリー
インヴェンションの前過程として使われる楽譜の一つです。
バッハの後妻、アンナ・マグダレーナの音楽帳から、フランス組曲のように別にまとまった曲や、声楽曲などを除いた楽譜です。
インヴェンションの前過程としては、『プレインベンション』がよく使われますが、バッハの曲があまり収録されていないので、芸術的には今ひとつです。
「小曲集」は基本的に全てバッハの曲で、芸術的にも優れていると思います。
中には有名な「メヌエット・ト長調 BWV Anh.114」のように、今日ではバッハの曲ではないと判明している曲もありますが、これはこれで優れた曲です。
(たまたまこの音楽帳に書かれていたため、長い間バッハの曲だと勘違いされていたのです)
この楽譜では、装飾音などが複雑な曲(例えばゴルトベルク変奏曲に転用された「アリア」など)については、「原典譜」「奏法譜」の二種類が掲載されており、装飾音が楽譜化されているので、演奏の助けになります。
原典版に拠っているようですが、来歴は記載されていません。刊行年は1973年とやや古いです。
この曲集は、ウィーン原典版 でも出版されていますが、一長一短という印象です。
小曲集の楽譜としては他に、
『クラヴィーア小曲集 (市田編)』
『小プレリュードと小フーガ』
などもありますが、曲の好みで選んで良いのではないかと思います。
個人的には、『小プレリュードと小フーガ』も好きです。
「音楽帳」の演奏としては、レオンハルト盤などもありますが、トラジコメディアの演奏がおすすめです。
ちょっと変わった演奏なので、学習の参考にはなりませんが、家庭的な雰囲気で、穏やかな気分になれます。
バッハアンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア小曲集 全音ピアノライブラリー 関連情報
インヴェンション学習の前過程として有名ですが、題名とちがい、バッハの曲はあまり収録されていないので、
(数曲。バッハの息子の曲も数曲)
芸術性は今ひとつのように思えます。
また原典資料をあまり重視していない編集のように思われます。
ただし、譜面が大きく、子供にも読みやすい編集がされていること、CD付きの本も出ていることなど、この本のメリットもあるので、好みで選べばよいと思います。
インヴェンションを弾くための必須曲集というわけではありません。
分量も多いですが、この本を全てやらなくても、気に入った曲を数曲選び、それらがある程度弾けるようになれば、もうインヴェンションに移ってしまってよいと思います。
この本よりもバッハの小曲集の方がおすすめです。小曲集には、
『アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集』
『クラヴィーア小曲集』
『小プレリュードと小フーガ』
などがあります。収録曲が違うので、気に入った曲が入っているものを選んだ方がよいでしょう。
小曲集は基本的に全てバッハの曲で、芸術的にも優れていると思います。
プレインベンション J.S.バッハインベンション-のまえに 関連情報
ちょっと短いかなーってのが印象だけど
オイシイところばかりを集めているので
クラシックCDを買い始めるためのカタログとしては良いと思います。
ただ、あまりに曲がコロコロ変わるのでBGMには向きません。
ベスト・クラシック100 関連情報